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オフィスでできるストレッチを福利厚生に取り入れる方法と続け方

オフィスでできるストレッチを福利厚生に取り入れる方法と続け方

オフィスでのストレッチは、座り仕事の多い職場でも始めやすい運動施策です。続けるには、時間を決めて小さく始め、管理職も一緒に参加し、参加の記録をもとに見直す仕組みを最初に作ることが大切です。

オフィスでできるストレッチとは、仕事の合間に、席の近くや会議室などで短い時間に行う、体を伸ばしたりほぐしたりする軽い運動のことです。

この記事でわかること

  • 座りすぎが職場の課題とされる理由と、国の指針が示す目安
  • ストレッチを福利厚生・健康施策として取り入れるときの形の選び方
  • 続けるための4つの進め方
  • 実施するときに気をつけたいこと

※この記事の指針に関する内容は、厚生労働省の公表資料にもとづき2026年9月27日に確認しました。本記事は職場での施策の進め方を説明するもので、特定の運動の効果や、痛み・病気の治療について説明するものではありません。体に痛みや持病がある方は、医師や産業医等にご相談ください。

座りすぎが職場の課題とされる理由

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に向けた推奨の一つとして、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意することが示されています。立つことが難しい人も、じっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも体を動かすことが勧められています。

同じガイドでは、長い時間座り続けることを、できるだけこまめに(例えば30分ごとに)中断することについて、健康面での報告があることも紹介されています。ただし、座り続ける時間を中断することの健康への影響は、さらに知見を積み重ねる必要があるともされています。

また、厚生労働省の情報シート「働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント」では、座って仕事をする時間が長い職種は歩数が少なく、体を動かす量が少なくなりやすいと説明されています。同じシートでは、仕事中に体を動かすことは個人の努力だけでは難しい面があり、周りから「仕事をさぼっている」と受け取られるおそれがあることにも触れています。職場で体を動かす時間をつくるには、会社として仕組みを整えることが大切だといえます。

国の指針が示す「作業の合間に体を動かす」目安

パソコンやタブレットを使う仕事については、厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に、作業時間の管理の目安が示されています。

項目ガイドラインの内容
一連続作業時間1時間を超えないようにする
作業休止時間次の連続作業までの間に10分〜15分設ける
小休止一連続作業時間の中で1回〜2回程度設ける(1分〜2分程度の作業休止)

出典:厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和3年12月1日一部改正)

ここでいう作業休止時間は、いわゆる休憩時間とは別のものです。ガイドラインでは、遠くの景色を眺める、目を閉じる、体の各部のストレッチなどの運動を行うための時間と説明されています。あわせて、就業の前後や就業中に、体操、ストレッチ、リラクゼーション、軽い運動などを行うことが望ましいともされています。

オフィスでのストレッチの施策は、こうした指針の考え方を、職場の中で実行しやすくするための方法の一つとして位置づけることができます。

福利厚生・健康施策としての形の選び方

ストレッチの施策は、「いつ」「どの形で」「誰を対象に」行うかの組み合わせで考えると、自社に合う形を選びやすくなります。

決めること選択肢の例向いている職場
いつ始業前、会議の前後、昼休みの前後、午後の決まった時刻全員がそろう時間がある職場は始業前、会議の多い職場は会議の前後
どの形で対面(講師や社内の担当者と一緒に)、オンライン(決まった時刻に配信)、動画(好きな時間に見て行う)在宅勤務や拠点が多い職場はオンライン・動画、同じ場所に集まる職場は対面
誰を対象に全社、特定の部署、希望者まず試すなら、協力を得やすい1部署や希望者から

内容は、首や肩まわり、背中、腰まわり、脚など、座っている間に動かす機会の少ない部分をゆっくりほぐす、一般的なストレッチが中心になります。席に座ったまま、または立ってその場でできる動きにすると、着替えや移動がいらず、参加のハードルが下がります。

福利厚生として位置づける場合は、業務時間内に行うのか、休憩時間に任意で参加するのかを先に決めておきます。時間の扱いによって、参加の呼びかけ方や記録の仕方が変わるためです。業務時間内に行う場合の時間の扱いは、就業規則とあわせて社会保険労務士等の専門家に確認しておくと安心です。

続けるための4つの進め方

進め方1:小さく始める

最初から全社で毎日行おうとすると、準備や調整の負担が大きくなります。まずは1つの部署で、1回数分、週に数回など、無理なく続けられる範囲で始めます。数週間試してから、時間帯や形を見直し、対象を広げる進め方が現実的です。

進め方2:時間を決める

「気づいたときにやってください」という呼びかけだけでは、忙しい日ほど後回しになりがちです。「始業の5分前」「毎週月曜の定例会議の最初」など、行う時刻や場面をあらかじめ決めておくと、習慣にしやすくなります。予定表に登録しておく方法もあります。

進め方3:管理職が一緒にやる

厚生労働省の情報シートでは、組織のリーダーが率先して活動的に過ごすことで、組織全体に体を動かしやすい雰囲気ができると説明されています。管理職が参加していると、ほかの社員も「仕事中に体を動かしてよい」と受け取りやすくなります。導入前に、対象部署の管理職に目的を説明し、協力をお願いしておきます。

進め方4:参加を記録する

参加した人数や回数を、部署単位で簡単に記録しておきます。記録があれば、どの時間帯や形が参加しやすいかを比べられ、見直しの材料になります。あわせて、年に数回、参加しやすさや続けにくい理由を短いアンケートで聞いておくと、施策の改善につなげやすくなります。記録は施策を見直すためのものであり、個人の評価には使わないことを、社員に伝えておきます。

実施するときの注意点

  • 無理をしない:痛みを感じたら中止する、反動をつけずにゆっくり行うなど、自分の体の状態に合わせて行うことを案内します。
  • 痛みや持病のある人に配慮する:けがや持病、妊娠中などで体を動かすことに不安がある人は、参加しなくてもよいこと、必要に応じて医師や産業医等に相談することを伝えます。
  • 強制しない:参加は本人の意思によるものとし、参加しないことで不利な扱いを受けることがないようにします。見学や、できる動きだけ行う参加の仕方も認めます。
  • 医療の判断はしない:社内の担当者や講師が、個人の症状について原因を判断したり、治療のための運動を勧めたりすることは避けます。体の不調の相談があった場合は、産業医等の産業保健スタッフや医療機関につなぎます。
  • 場所と安全を確かめる:机やいすの周り、通路の広さなど、ぶつかったり転んだりしない場所で行えるかを事前に確かめます。

場所を選ばずに参加できる運動の機会を用意するには

拠点が複数ある会社や在宅勤務の多い会社では、同じ時刻に同じ場所へ集まることが難しい場合もあります。そうした場合は、オンラインで参加できる形を組み合わせると、参加できる人の範囲を広げられます。

ボディパレットでは、毎月の健康動態モニタリングで部署・組織ごとの状態の推移を確認し、変化のあった組織に合わせて運動や生活習慣のプログラムを組み合わせる支援を行っています。平日の朝や土曜日に、拠点や在宅からも参加できるオンラインの運動プログラムもあります。自社の働き方に合わせた時間帯や対象の選び方についても、ご相談いただけます。

オフィスでの運動施策を、どこから始めるか整理したい方へ
対象部署や時間帯の選び方、続けるための仕組みづくりについて、ボディパレットの担当者がご相談をお受けします。

よくある質問(Q&A)

Q. ストレッチの時間は、どのくらいの間隔で設ければよいですか?

A. 一律の決まりはありません。パソコンなどを使う作業については、厚生労働省のガイドラインで、一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の作業までに10分〜15分の作業休止時間を設け、その間に1回〜2回程度の小休止を設けることが目安として示されています。自社の業務の流れに合わせて、続けられる間隔を決めることをおすすめします。

Q. 社員全員に参加してもらうべきですか?

A. 参加は本人の意思によるものとし、強制しないことが大切です。痛みや持病があって参加しにくい人もいるため、見学や、できる動きだけ行う参加の仕方も認めておくと、参加しやすい雰囲気をつくれます。

Q. 在宅勤務の社員にも同じ施策を届けられますか?

A. 決まった時刻にオンラインで配信する形や、好きな時間に見て行える動画の形を組み合わせると、在宅勤務の社員も参加しやすくなります。対面と同じ内容を用意しておくと、働く場所による差が出にくくなります。

Q. 施策が続いているかは、どう確かめればよいですか?

A. 参加した人数や回数を部署単位で記録し、時間帯や形ごとに比べる方法があります。あわせて、参加しやすさや続けにくい理由を短いアンケートで聞いておくと、見直しの材料になります。

参考資料

この記事の著者・監修

執筆:ボディパレット編集部(健康経営支援の企画・運用に携わるスタッフが執筆)
監修:髙瀬 雅弘(フラクタルワークアウト株式会社代表取締役 / ボディマネジメントパートナー)
最終更新日:2026年10月3日

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