福利厚生としてスポーツジムを法人契約する費用は、店舗・施設型で1人あたり月額550〜3,000円程度、オンライン型で月額400〜1,500円程度が目安です。これに加えて入会金・年会費・基本料金などの固定費が発生するため、「1人あたり月額」だけでなく総額と利用率の両面で判断することが重要です。
福利厚生フィットネスの法人契約とは、企業が従業員の健康増進を目的に、フィットネスクラブやオンライン運動サービスと法人名義で契約し、従業員が割引価格または会社負担で運動機会を利用できる制度のことです。ボディパレットでは、この法人契約を「導入して終わり」ではなく、利用率と健康データの改善まで含めて費用対効果を見る前提で設計しています。
この記事でわかること
- 法人向けフィットネスの費用が決まる仕組み(提供形態×料金体系)
- 店舗・施設型/アウトソーシング型/オンライン型それぞれの料金目安と実例
- 主要サービス(ティップネス・コナミ・ベネフィット・ステーション・メガロス・ボディパレット)の費用比較
- 「1人あたり月額」だけで選ぶと失敗する理由と、費用対効果の判断軸
※本記事の料金は2026年5月時点で確認できた各社の公表情報に基づく目安です。料金は改定される場合があるため、契約前に必ず各サービスの公式情報・見積りをご確認ください。
なお、自社に合うサービスの「選び方の基準」については、福利厚生にフィットネスを導入するには?選び方の5つの基準と失敗しない注意点で詳しく解説しています。本記事は「費用・料金の目安」に絞って整理します。
法人向けフィットネスの費用は「提供形態×料金体系」で決まる
法人向けフィットネスの費用は、「どの提供形態を選ぶか」と「どの料金体系で契約するか」の組み合わせで決まります。同じジムでも、契約方法によって会社負担と従業員負担の割合が大きく変わるため、まず全体像を押さえることが見積り比較の前提になります。
提供形態は3タイプ
福利厚生フィットネスの提供形態は、大きく「店舗・施設型」「オンライン型」「出張(オンサイト)型」の3つに分かれます。店舗・施設型は従業員がジムに通う形態、オンライン型は自宅やオフィスから参加する形態、出張型はインストラクターが企業に出向く形態です。複数を組み合わせて契約するケースもあります。
料金体系は4タイプ
料金体系は「定額型」「都度利用(従量)型」「チケット型」「アウトソーシング(代行)型」の4つが代表的です。定額型は1人あたり月額固定でコスト予測がしやすく、都度利用型は使った分だけ支払うため利用が読めない場合に向きます。チケット型は法人が利用券を一括購入して配布する方式、アウトソーシング型は福利厚生代行会社のパッケージを通じて利用する方式です。
費用に含まれる主な項目
法人契約の総額を見るときは、月額の利用料だけでなく以下の固定費を合わせて確認します。代表的な項目は、(1)入会金・法人登録手数料(初回のみ)、(2)年会費または基本サービス料金(毎年・毎月)、(3)1回ごとの都度利用料、(4)会員証発行手数料やオプション料金の4つです。多くのサービスでは、これらのうち複数を組み合わせた料金体系になっています。
店舗・施設型の法人料金の目安|ティップネス・コナミの実例
店舗・施設型の法人料金は、1人あたり月額550〜3,000円程度に、入会金・年会費が加わる構成が一般的です。全国に拠点を持つ大手ジムが法人向けプランを提供しており、契約形態によって「会社が定額を負担する型」と「従業員が割引価格で都度払う型」を選べます。
ティップネスの事例
ティップネスは、会社負担を月額固定にできる「定額ライトプラン」と、利用回数を柔軟に設定できる「回数設定(スケール)プラン」「コーポレートプラン」を提供しています。定額ライトプランは、従業員100名以下の企業向けに、会社負担を月額固定にして利用回数の制限なく使える設計が特徴です。
| プラン | 初期費用 | 会社負担(年間契約) | 従業員の都度利用料 |
|---|---|---|---|
| 定額ライトプラン(100名以下) | 法人登録手数料 33,000円(税込) | 毎月33,000円(税込) | 550円(税込)/回 ※初回のみ事務手数料1,100円 |
| 回数設定プラン(個店100回の例) | 入会金 110,000円(税込) | 年会費 159,500円(税込) | 550円(税込)/回 ※0円・1,100円/回もあり |
| コーポレートプラン(100名以下の例) | 入会金 330,000円(税込) | 年会費 264,000円(税込) | 月会費最大1,100円引き、または都度2,200円(税込)/回 |
定額ライトプランは「利用が増えても会社負担が変わらない」点が読みやすく、100名を超える場合は従業員数のレンジに応じて会社負担額が設定されます。回数設定プランは、利用回数を10回単位で調整できるため、利用がそれほど多くない企業がコストを抑えやすい設計です。
コナミスポーツクラブの事例
コナミスポーツクラブの法人会員は、「月会費プラン」と「都度利用プラン」の2つの利用方法から選べる構成です。月会費プランは通う頻度(週1・週2・回数制限なし)に応じて料金が変わり、都度利用プランは利用したときだけ料金が発生します。料金はカテゴリ(施設区分)によって異なります。
コナミスポーツクラブの法人会費は2026年4月に改定されており、改定後の正確な金額は所属する法人・団体ごとの契約内容によって異なります。月会費型・都度利用型のどちらを選べるか、補助の有無を含めた具体的な料金は、導入時に公式へ問い合わせて確認するのが確実です。
店舗・施設型を選ぶ際の判断材料は、「従業員が通いやすい立地に店舗があるか」です。通勤経路上に店舗がある企業や外出の多い職種には利便性が高い一方、店舗に行く習慣がない従業員には利用されにくい傾向があります。
アウトソーシング(福利厚生代行)経由の法人料金の目安
福利厚生代行サービスを経由すると、複数のフィットネスサービスをパッケージの一部として利用でき、1人あたりの会費を抑えやすくなります。代行会社が多数の企業をまとめて契約するスケールメリットにより、個別契約より割安な会員価格が適用されるのが特徴です。
ベネフィット・ステーションの場合
福利厚生代行サービス「ベネフィット・ステーション」を介すると、店舗型ジムを会員価格で利用できます。元のジム料金に対して、会員価格・割引クーポン・デジタルチケットなどが用意されており、加入企業の従業員は通常より低い価格でフィットネスを利用できます。
| 提携先 | 料金例(会員価格) |
|---|---|
| ティップネス | 年間パスポート 195,580円→158,400円/施設利用券12枚 18,000円→16,200円/会員証提示で利用料1,500円・回(初回のみ事務手数料1,100円) |
| コナミスポーツクラブ | 月会費 16歳以上 最大14,850円→6〜8月は2,980円/月(回数制限なし・新規会員番号発番者対象)/会員証クーポンで都度利用 880〜2,860円/回 |
※上記は代行サービス経由の料金例で、税の記載が確認できない項目があります。最新の会員価格・適用条件は代行サービスの公式情報をご確認ください。アウトソーシング型は選択肢の幅が広い一方、フィットネスに特化したカスタマイズ性は限られるため、運動施策の質を重視する場合は専門サービスとの併用も選択肢になります。
オンライン型の法人料金の目安|メガロス・ボディパレットの実例
オンライン型の法人料金は、1人あたり月額400〜1,500円程度が目安で、利用人数に応じた料金体系が一般的です。店舗に通う必要がなく、リモートワークや全国に拠点が分散する企業でも同じ品質のプログラムを提供できる点が、店舗型との大きな違いです。
メガロスの事例
メガロスのオンラインプログラム「メガロスLEAN BODY法人プラン」は、利用人数に応じた料金体系です。従業員50名までの小規模から100名超の大規模まで、人数レンジごとに月額料金が設定されています。
| 利用人数 | 50名まで | 51〜100名 | 100名〜 |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 49,000円/月(294,000円/6か月) | 81,000円/月(486,000円/6か月) | 相談 |
| アカウント発行 | ○ | ○ | ○ |
| レッスン受講分析レポート | − | ○ | ○ |
※上記の月額料金は税の記載が確認できないため、契約時に税込/税抜をご確認ください。受講分析レポートは51名以上のプランで提供され、利用状況の可視化が必要な企業に向いています。
ボディパレットの事例
ボディパレットは、利用人数に応じた基本サービス利用料と、オプションの組み合わせで費用が決まる料金体系です。基本サービスは1名550円(税込)/月からで、初期設定費は基本サービスの1か月分が目安です。これに、企業の課題に合わせたカスタムセッションやオンサイトセッションをオプションとして追加します。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 基本サービス | 1名 550円(税込)/月〜 ※初期設定費は基本サービスの1か月分 |
| カスタムセッション(10〜25分) | 27,500円(税込) |
| 企業ごとのパーソナライズセミナー | 165,000円(税込)〜/時間 |
| オンサイトセッション(50分) | 55,000円(税込) |
たとえば従業員1,300名の企業がボディパレットを利用する場合、基本サービス利用料770,000円(税込)に、カスタムセッション(月1回)27,500円とオフラインセッション(月1回)55,000円を加えた月額852,500円(税込)が試算例になります。1人あたりに換算すると月額約656円で、健康動態モニタリングやレポート機能まで含む構成です。ボディパレットでは、料金の安さだけでなく「利用率×効果」で費用対効果を見ることを推奨しています。
費用対効果で選ぶときの3つのチェックポイント
法人向けフィットネスは「1人あたり月額」の安さだけで選ぶと、利用率が低く費用対効果が合わないリスクがあります。月額500円でも利用率80%のサービスと、月額2,000円で利用率10%のサービスでは、前者のほうが投資対効果は高くなります。費用を比較するときは、次の3点を併せて確認してください。
チェック1:総額で比較する(固定費を見落とさない)
月額の利用料だけでなく、入会金・年会費・基本料金・会員証発行手数料などの固定費を合算した総額で比較します。特に都度利用型は「使わなければ安い」一方、固定の年会費が別途かかるサービスもあるため、年間の総コストで見ることが重要です。
チェック2:利用率を上げる仕組みがあるか
導入しても使われなければ費用対効果はゼロになります。クーポン型の福利厚生では従業員の約9割が月に1度も利用しないという調査結果もあり、フィットネスでも同様のリスクがあります。参加ログの可視化、チーム対抗戦やポイント制などの継続施策、業務時間内に参加できる短時間プログラムなど、利用率を維持する仕組みがあるかを確認します。
チェック3:効果測定とレポートができるか
健康経営の成果につなげるには、利用状況や健康データの前後比較を経営層に報告できるレポート機能があるかが分かれ目です。健康経営優良法人の認定申請でも、「導入した」事実だけでなく参加率や効果測定データが評価対象になります。ボディパレットでは、毎月の健康動態モニタリングと参加ログの自動集計、ワンクリックでのレポート出力までをワンストップで提供しており、「導入→継続→効果測定→改善」の一連の流れを設計できます。
よくある質問(Q&A)
Q. 福利厚生でジムを法人契約する費用相場はどれくらい?
店舗・施設型は1人あたり月額550〜3,000円程度、オンライン型は月額400〜1,500円程度が目安です。これに入会金・年会費・基本料金などの固定費が加わります。たとえばティップネスの定額ライトプランは会社負担が月額33,000円(税込・100名以下)、オンライン型では1人あたり月額500円台から導入できるサービスもあります。費用は安さだけでなく「利用率×効果」で判断することが重要です。
Q. ジムの法人契約は店舗型とオンライン型のどちらが安い?
1人あたりの月額単価で見ると、オンライン型(月額400〜1,500円程度)のほうが店舗型(月額550〜3,000円程度)より低い傾向があります。ただし店舗型は従業員数100名以下なら会社負担を月額固定にできるプランもあり、利用人数や通いやすさによって総額の有利・不利は変わります。「リモートワークが多い・全国に拠点が分散している」企業はオンライン型、「通勤経路上に店舗がある」企業は店舗型が費用対効果を出しやすい傾向です。
Q. 法人契約の費用は全額を福利厚生費として経費にできる?
全従業員が平等に利用できる制度として設計され、法人名義で契約・支払いが行われ、利用実績が適切に管理されている場合は、福利厚生費として損金算入できる可能性があります。一方、特定の役員のみが利用している場合などは給与として課税されるリスクがあります。適用条件は企業ごとに異なるため、必ず顧問税理士に確認してください。
Q. 福利厚生代行(アウトソーシング)経由とジムと直接契約はどちらが得?
1人あたりの会費を抑えたい場合は代行経由が割安になりやすく、フィットネスに特化した効果やカスタマイズを求める場合は直接契約や専門サービスが向きます。代行経由はスケールメリットで会員価格が適用される一方、運動プログラムの質や自社向けのカスタマイズ性は制限される場合があります。「コスト重視か、運動施策の質重視か」で選び分けるのが判断基準です。
Q. オンライン型のボディパレットは何人から導入できる?費用はどう決まる?
ボディパレットは利用人数に応じた基本サービス利用料(1名550円・税込/月〜)と、カスタムセッションやオンサイトセッションなどのオプションの組み合わせで費用が決まります。初期設定費は基本サービスの1か月分が目安です。たとえば1,300名規模では月額852,500円(税込)が試算例で、健康動態モニタリングやレポート機能まで含む構成のため、導入規模やオプション数に応じて柔軟にプランを調整できます。
執筆:ボディパレット編集部(健康経営支援の企画・運用に携わるスタッフが執筆)
監修:髙瀬 雅弘(フラクタルワークアウト株式会社代表取締役 / ボディマネジメントパートナー)
最終更新日:2026年6月10日

